正しい情報と胡散臭い情報

以前の記事にも書いたけども、TVを見ていると依然として胡散臭い情報だらけだ。『トイレットペーパーがなくなるぞ』というような、心ない人の悪質なイタズラがデマとして広まった、というようなものではなく、自ら学識経験者としての誇りに満ちているかたがたが平気で胡散臭い情報を流している。

今回の緊急事態宣言延長にあたって、『専門家会議』は、「実効再生産数が1を下回った(=感染者数は今後減少する)」ともっともらしいことをおっしゃる。もちろん、どうやって算出したかなどという根拠は示さない。

しかし、「感染者数」が減少傾向であれば実効再生産数は1を下回るに決まってるのだ。要するに「減少しているように見える」と言えばよいのに、わざわざ素人を煙に巻くような言い換えをする。

そして、根本的な問題がある。何度も書いたが、「本当に感染者数が増加しているか減少しているかなんてわからない」のだ。とにかく検査数が圧倒的に少ないので、日々の感染者「数」はほぼ検査数に比例している。(5月になったというのに東京では平均して1日300人程度・・東京の人口をいったい何人だと思っているのか・・・)

しかも検体採取数は増えても、検査する技師が足りないうえ、働き方改革なのか何なのか、土日祝日は検査していないようなので週明けの感染者「数」はいつも少ない。4月末に少し感染者「数」が減ったのは、単純に4月末からの連休で、検査者のお休みも増えただけではないのか?

判断の根拠になる数字の精度が貧弱なので、為政者もロクな指示を出せない。苦し紛れに「県境を越えて移動するのは危険」などという、予防とはまるで関係ないことを真顔でおっしゃる。都道府県ごとに何かの競争でもしているのか?『外出自粛』自体には、直接的ではないとしてもそれなりに意味があるだろうが、「県境」を越えた瞬間に何か起きるのか?

そしてその馬鹿馬鹿しい要請を真に受けたヒマな人たちが「県外からの移動を食い止めることこそが問題解決」と勘違いして大騒ぎ。知事自らが県境に立ち、「俺が陣頭に立って敵を食い止める」と言わんばかりの滑稽なパフォーマンスだ。ウイルスという見えない敵が「移動者」という見える敵にすり替わったことが嬉しいのだろうが、見ていて本当に見苦しい。みっともない。

県境で、人々の生活を支えている物流トラックに石を投げてみたり、インフラを支えている技術者や管理者の移動を、まるで敵国からのスパイのように扱うヒマや金があるのだったら、県内の飲食店をきちんと救う努力をすべきだろう。

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そんな鬱々としたニュースばかり目にしていたときに、目が覚めるような素晴らしい情報に巡り合った。僅か数日で再生数は100万を超えるような人気動画なので、ご存じのかたも多いと思うが貼らせてもらおうと思う。

1)マスクは何回まで洗って使えるか?電子顕微鏡で観察してみた結果・・・衝撃の事実が!

2)コロナウイルス飛沫を見る装置を作って布マスクの効果を調べた結果!

いずれも、市岡元気さんの「GENKI LABO」の動画。「専門家」の先生様たちが想像と憶測だけで「不織布マスクは一度使うとフィルター機能が低下するので再利用できない」と断言してきたが、そういった妄言を明快な実験で切り捨てる痛快な動画だった。

こういう「根拠のある」実践的な動画こそ、本当に私たちを救ってくれるような気がする。